猫背とは背骨の構造上の姿勢ではない状態である。背骨の構造は頚椎では前湾のカーブを描き、胸椎では後湾のカーブ、腰椎ではまた前湾のカーブをしている。人間が立っている時も座っている時もこの状態が維持されるのが良い姿勢とされる。しかし、猫背というのは背骨全体が丸まったような状態の事を言う。頚椎の前湾は減少し、垂直(ストレートネック)になり、胸椎は肋骨により大きな構造の変化はないものの後湾がさらに強まる。腰椎は後湾する。肩は内側にすぼめられて胸が張れない状態になってしまう。
猫背が引き起こす症状としては、腰痛、肩コリ、頭痛、集中力低下、イライラ、内臓障害による症状などがあげられる。
猫背と骨盤は大きな関係がある。猫背の状態では骨盤は腰椎の港湾に伴い、全体が後方へと回転する。普段の正常な状態だと座った時には坐骨に均等に体重が乗るのだが、この位置がずれるため重心の位置が後方へと移動し、腰椎に負担がかかってしまう。また立った状態でも上体が前方にあるために骨盤部で支えられず腰椎に負担がかかる。つまり猫背とは骨盤の重心を支えるという働きを低下させて腰椎に常に負荷をかけてしまうものなのだ。
猫背を改善するには日常の姿勢を見直すのも必要だが、まずは重心をしっかり安定できる構造が必要不可欠である。これには骨盤と背骨の歪みを整えるカイロプラクティックが適している。またカイロプラクティックでは骨盤や背骨を整えるだけでなく筋肉の柔軟性も回復するため、良い姿勢を取りやすい体になる。
猫背になっていても症状がひどくないからいいと思わずに、将来の健康を考えて早いうちに改善しておきましょう。