妊娠や出産をすると骨盤がゆがむとはよく言われますが、何もそれだけが原因ではありません。出産や妊娠をする前に、もうすでに骨盤はゆがんでいます。そもそも骨盤は人間の体重を上手く分散できるようにゆがんでくれるのです。これが柔軟性のある良いゆがみなら良いのですが、「これ以上ゆがめません」というガチガチの悪い状態だった場合に妊娠や出産をきっかけに症状が現れるのです。妊娠、出産期にはエストロゲンという女性ホルモンが多く分泌され、赤ちゃんが出てきやすいように骨盤周りの靭帯や筋肉がゆるみます。するとガチガチにゆがんだ状態でさらにゆがむわけですから身体にとっては大きな負担になります。症状としては坐骨神経痛やひどいつわり、難産にまで関わってきます。なぜなら骨盤がゆがんだまま広がろうとするため、なかなか広がらないからです。出産に関わらず身体を健康な状態に保つことが大事になってきます。
産後は骨盤がゆがみます。それは出産が身体にとって大きな負担だからです。産後はエストロゲンの分泌も減少しては来るのですが、そのままのゆがんだ状態では前の状態に戻ることはありません。出産が終わったのに坐骨神経痛が治らないとか、体調不良が続いている、などよく耳にします。またその大きな負担は骨盤のゆがみだけでなく身体全体に影響しますので、しっかりとメンテナンスをしていくことをお勧めします。
骨盤がゆがんだ状態より、ゆがみのない状態の方が新陳代謝が良くなりダイエットの効果が上がります。正確には骨盤が整ったから痩せるのではなく、骨盤が整うことで痩せやすい身体になるのです。それはなぜか、骨盤がゆがんだ状態だと身体のバランスを保つために身体全体が硬くなります。もちろんお腹も硬くなります。すると内臓の働きが低下して、食べ物などの栄養をうまく吸収したり、排泄したりが出来なくなります。上手く吸収できないからもっと栄養をとろうと食欲旺盛になったり、排泄ができない状態が続いて便秘になったりします。そこで骨盤を整えることで内臓の働きが良くなり、機能が正常へと戻っていくのです。