昨日までは何にもなかったのに、一晩寝たら首や肩に激痛が!肩が痛くて回らない!そんな時にまず疑うのが、寝違えではないでしょうか?寝違えの原因は寝ている間の姿勢の悪さにあります。
なぜ寝ている間に寝違えが起きるのかを解説しましょう。私たちは本来であれば、睡眠中に意識がなくても、姿勢の悪さや寝苦しさを感じると寝返りを打ちます。寝返りによって寝やすい体勢に変えて体に集中的な負荷をかけないようにしたり、一箇所に血液を留めないようにしたりしているのです。しかし、ストレスを抱えていたり、使っている寝具が自分に合っていなかったりなど、様々な原因で寝返りが打てなくなることがあります。寝返りを打たず、無理な姿勢のまま首や肩が固定されてしまうことで、寝違えのあの痛みを引き起こすのです。
また姿勢だけではなく、肝臓などの内臓の疲れによっても引き起こされていると言われています。「内臓の疲れで寝違え?」「内臓なのに筋肉が痛むの?」と意外に思うかもしれませんが、肝臓が痛むと背骨と肩甲骨をつないでいる菱形筋という筋肉が縮まってしまいます。そしてその筋肉が縮まった結果、他の筋肉が引っ張られ、寝ている間に体が固定されてしまいます。それが寝違えの原因になるのです。
まず寝違えた時の対象方法として一番やってはいけないことは、寝違えた場所を揉んだり直接マッサージをしたりすること。そして寝違えは、筋肉の一種の炎症なのでお風呂などで温めることも寝違えを悪化させる一因となります。温めるのではなく氷水などで冷やし、とにかく痛みのある部分にはあまり触れないように安静にするようにしましょう。また買い物や通勤などでショルダーバッグなどの片方にかけるバッグを使っている人は、リュックなど体全体の力で持てるバッグに変えてください。寝違えの痛みはおよそ3日〜7日ぐらいで治ります。
寝違えは簡単に言うと寝ている時に起こる「こり」です。そのため痛いからといって、かばうように他の箇所に負担をかけるのは、他の箇所を痛めてしまうだけであまり意味がありません。常に正しい姿勢でいられるように背筋にしっかりと真っ直ぐ保つことが、早く治ることへの近道です。
壁を使った正しい姿勢の立ち方です。慣れてくると壁がなくても自然にできるようになってきます。
1. 壁に背中を向けます。
2. 視線は前を向いた状態でお腹に力を入れます。
3. 反り腰にならないように壁と腰の間は手のひらが入るぐらいの隙間です。
4. 肩はなるべくリラックスして、上がらないようにします。
1. 椅子に深く腰かけます
2. 顎を引いて背筋を伸ばします
3. お腹に力を入れて、膝とお尻を平行にしてください
立ち方・座り方に共通しているのは「お腹に力をいれること」です。寝違えが痛くて辛い!という時はぜひ、この「正しい姿勢」に気を使って過ごしてみてくださいね。
寝違えが起こるのは突然であっても、全く原因がない健康体に起こるものではありません。ではそもそも寝違えそのものを起こさないようにするにはどうすればいいのでしょうか。寝違えを防止するために、気をつけるポイントをご紹介します。
・ストレスを溜めない
生きているかぎり決して切り離せないものが、ストレスです。中にはストレスを溜めないなんて無理では...と考える人もいるかもしれませんね。実はストレスを溜めない人は、回避が上手なだけではなく、ストレスを排出するのが上手な人が多いのです。ストレスを解消するのに一番簡単な手段は「血流を促すこと」です。要はストレスは緊張なので、血行をよくすることで緊張をほぐすことができます。確かに個人差はありますが、温めたりマッサージをしたりすることでが解消される場合があるので、ぜひ試してみてください。
・日頃から凝り固まった肩をほぐしてあげる
寝る前の数分だけで構わないので、普段からストレッチなどで肩をほぐしてあげましょう。ストレッチを行うことで筋肉の柔軟性があがり、寝違えの予防につながります。
・寝具を見直す
寝違えは寝返りが打てないために、首や肩が不安定な形で固定されてしまうことが原因です。寝返りが打てない原因の一つが寝具。つまり、寝違えの防止には寝具の見直しが有効な場合があります。布団が古くなったりしていませんか?枕がへたっていませんか?新しい枕を買う時間がない!という人は、バスタオルを折って作る「バスタオルまくら」をぜひ試してみてください。
【バスタオルまくらの作り方】
1. バスタオルを用意したら長い方を半分に折ります。
2. 半分に折った状態の長い方を半分に折ってください。
3. 短い辺の方からくるくる丸めていったら完成です。
4. まくらの高さが合わないと感じたら、もう一枚巻いたり巻きを小さくしたりして調節してください。
バスタオル一枚で作れるまくらなので、思いついたその日から自分に合うまくらを作ることができます。
誰にでも突然襲いかかる可能性がある寝違えの、原因、対処方法、そして予防法をご紹介しました。寝違えは通常なら数日で治る炎症ですが、なかなか治らない、しつこい痛みが残る、という場合には整体や病院など専門機関にご相談してみてくださいね。