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なぜしびれているの?
原因がわからない
手足の親指のしびれの原因や治療法

◎そのしびれ、手根管症候群かも?

手足の親指にしびれを感じていても、とりあえず手や指は動かせるし、日常生活にそれほど支障がないので、たいしたことはないと思いがちです。見た目にもこれといった変化がないので、病気などを疑うこともないかもしれません。しかし、しびれや痛みが続くことによる不快感、違和感はストレスにつながることもあります。しびれというものには様々な原因がありますが、特に親指だけがしびれる場合は、「手根管症候群」かもしれません。

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手根管というのは、手のひら側の手首にある骨と靭帯に囲まれているトンネルのことで、トンネルの中には正中神経と指を曲げる筋肉の腱が通っています。この正中神経はとても重要な神経で、この部分への圧迫や手の酷使は動きに大きな悪影響を与えます。最初は人差し指、次に中指から親指の3本がしびれるようになりますが、さらに症状が悪化すると親指の強いしびれを訴える人も多いようです。

朝起きたときに症状が強く出るのが特徴ですが、ひどくなると指神経麻痺を起こし、さらには親指の付け根の筋肉が痩せることにより、ペンや箸を持ったり、物をつかんだりするのも容易ではないといった症状まで進行することもあります。また、夜中に痛みやしびれで目が覚めるようになるため、睡眠障害を起こす人も少なくありません。スマートフォンやパソコンなど手を酷使する動作、妊娠中や更年期の女性、人工透析を受けている人などにも発症しやすいといわれています。

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ただし、手や指にしびれがあればすべて「手根管症候群」というわけではありません。「手根管症候群」かどうかは、次の3つの症状からチェックすることができます。

1) 親指から中指にかけてのどこかにしびれがある
2)小指にはしびれが出ない
小指だけにしびれがある場合は、「肘部管症候群」の疑いが強いでしょう。
3)しびれているのは片手の指である
両手共に「手根管症候群」になるケースはあまりありません。両方にしびれがある場合は、「頚髄症」など首に問題がある可能性が考えられます。

自分の症状がこの3つに当てはまる人は、「手根管症候群」であると判断してよいでしょう。

◎手先のしびれの原因は?こんな人は要注意

手根管症候群は、正中神経の圧迫や手の国試のほかにも、女性ホルモンの乱れによるむくみ、腱鞘炎などで手首がむくむことで引き起こされることがあります。妊娠中の女性や更年期の女性は、ホルモンバランスが変化するため、むくみや血行不良を引き起こしやすいので特に注意が必要です。

また、手先や親指がしびれる症状の原因として、「手根管症候群」以外にも血行不良や、何らかの病気の可能性が考えられます。最も多い血行不良は、長時間正座をしたときに足がしびれるのと同じように、手や腕の上に頭を置いたまま寝てしまい、手の感覚がなくなるというものです。この場合は、血行が改善されれば自然に症状も治まるので、日頃から体を冷やさない、適度な運動をするなど血行をよくすることを心がけるとよいでしょう。

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片側だけにしびれが生じる場合は、脳の疾患が原因のことがあるので注意が必要です。片側だけのしびれだけではなく、両側の手足のしびれや、右手だけ、左手だけなど、症状には個人差があります。また、急激なしびれが出た場合も脳の疾患が疑われます。脳梗塞、脳出血など危険な病気の兆候であるケースもあるので、少しでも異常を感じたら病院で診てもらってください。

◎手根管症候群の治療法は?

もし「手根管症候群」になってしまっても、適切な治療や対処法を行えば、徐々にしびれの自覚症状を減らすことができます。治療方法には次のようなものがあります。

1)手首を安静に保つ
サポーターなどを用いて、手首をできるだけ曲げたり伸ばしたりしないように固定します。特に睡眠中には必ず固定具をつけることで症状がやわらぎます。
2)消炎鎮痛剤、ビタミン剤を服用する
3)ステロイド注射をする
手首の手根管に直接ステロイドを注射する方法ですが、神経を傷つけてしまう恐れもあるので、繰り返し注射することはできません。
4)手術による治療
症状が強い場合、慢性化・長期化している場合は、手術を行うこともあります。整形外科など専門医に相談しましょう。

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また、手先や指のしびれの原因が血行不良の場合は、ストレッチやマッサージなどで、指先まで血液が流れるようにしましょう。とくに長時間のデスクワークで指を酷使することが多い人は、休憩をこまめにとり、指を組んで伸ばす、指をつかんでクルクル回すなどのストレッチがおすすめ。温めることでも血行がよくなるので、お風呂にゆっくり入ったり、洗面器にお湯を張って指を入れて温めたりするとよいでしょう。また、ビタミンやミネラルには血行促進だけではなく、血栓やコレステロールを排出する働きがあるので、これらを豊富に含む野菜、果物などをバランスよく摂ることで、しびれの原因となる血行不良の予防につながります。

まずはしびれの原因が血行不良なのか、「手根管症候群」や他の病気なのかをしっかり見極めること、そして適切な治療や予防対策をとることが大切です。不安があるときは自己判断せずに、早目に整形外科などの専門医に診てもらうと安心です。

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