骨折とは文字通り骨が折れることである。骨折は骨自体に大きな負荷が瞬間的にかかる場合、または骨粗鬆症のような状態になり転んだりちょっと体重を変化させただけでも折れる場合もある。他にも慢性的に負荷を与え続けることで骨折に至るものまである。骨折するとその部位へ体重や負荷をかけることで痛みが発生し、受傷時には患部周辺に内出血が生じるために一時的に貧血に陥ったり、ひどく腫れたり、感覚障害、知覚障害、運動障害を表す。稀に受傷部位によっては腫れが少なく、一見すると骨折しているように見えないという場合もあるので見落としには注意が必要だ。処置は早い方が後の回復も早い。骨折部位が正常にくっつくためには手術によるものかしっかりとした固定が必要である。また人間の体は一度受けた障害から身を守るために、以前よりも強い骨組織を作ろうとするので骨折することで骨が太くなると言う事も起る。
捻挫とは関節に大きな負荷が加わることでそこに付着する靭帯や筋肉が正常可動範囲以上に伸張されることで損傷してしまう事である。靭帯や筋肉が損傷をうけると関節を支える機能が低下するのでバランスを崩してしまい、痛みや症状を表します。痛みの他には関節の不安定さ、可動性の減少、腫れや患部の熱などがあげられる。急性期の応急処置として安静、冷却、圧迫、挙上があげられる。捻挫はスポーツ選手だけでなく、一般の人にもよく起ることである。また慢性的な関節のゆがみはなかなか治らない腰痛などの症状の原因になることも多く、患部の痛みが治まったからと安心してはいけない。
捻挫と骨折の違いは問題が起っているのが「骨」なのか「関節」なのかで表せる。しかし重症度では骨折の方が高い。両方とも痛みや症状は身体の本能的な回復力によって時間がたてば改善してくる部分もあるが、骨折の場合はしっかりと整復しなければ骨折部位が新しい関節として「偽関節」を形成してしまうこともある。そうなると人間の構造的な問題へと発展してしまうのでより適切な処置が必要だとも言える。