猫背のような悪い姿勢は、様々な原因が考えられます。
例えば、筋力の低下。よい姿勢は筋力によって支えられているので、筋力が低下するとよい姿勢を保てなくなってしまうからです。その他にも、筋肉の柔軟性の低下、背骨の可動域の減少や椎間板の機能低下なども原因になることがあります。
また、生活習慣も猫背の原因となります。
デスクワークの人、スマートフォンを頻繁にいじっている人、椅子に浅く腰掛ける癖がある人は、猫背になりやすい傾向にあります。大抵の場合は例に挙げたような姿勢に良くない習慣が2つ以上重なり合い、長い時間をかけて猫背になってしまうようです。
皆さんも心当たりがあるのではないでしょうか。仕事中やスマートフォンをいじっている時の自分の姿勢について、ちょっと意識してみてください。
さまざまな猫背矯正グッズが出回っていますが、今注目の矯正グッズをご紹介します。
〈猫背矯正ゴム・ベルト〉
着用しているあいだ正しい姿勢を保つことができる猫背矯正ベルトでは、薄手で服を着ると目立たないものが人気です。メッシュ加工されているものなら、蒸れにくいので夏場でも着けることができます。肩周りだけのベルトよりも、腹部まで固定できるものの方がより安定感があるのでおすすめ。無意識のうちに姿勢が崩れると、腹部のベルトの圧迫を窮屈に感じるので、自然に背筋を伸ばすようになるのもよい点です。一日中パソコンに向かうなど、デスクワーク中心の人に最適でしょう。ベルトを外すと元に戻ってしまうので、続けて着用できる素材のものを選び、毎日少しずつでも着用する習慣をつけるとよいです。
手軽なものでは、100円ショップでも売られている猫背矯正ゴムバンドがあります。ゴムバンドを装着すると、肩がグッと広がり、姿勢がよくなると同時に肩こり解消にも役立ちそうです。ただし、100円ショップではワンサイズしかないようなので、体格によっては窮屈に感じるかもしれませんね。とりあえず試してみる、くらいの気持ちで試してみるといいのではないでしょうか?
〈猫背矯正シート〉
ベルトやゴムバンドを装着するのはちょっと、という人におすすめなのが、猫背矯正シートです。悪い座り姿勢を続けていると、身体が歪み猫背になりやすいので、座り仕事が多い人は要注意ですね。この猫背矯正シートは場所を選ばず、自宅でも職場でもただ座るだけでOK。カイロプラクティックの理論に基づき、人間の身体を研究して作られたなめらかな流線型デザインで、座るだけで正しい姿勢が保てるように設計されています。
猫背矯正用のグッズを購入しなくても、自宅や職場で手軽にできる改善法もあります。
例えば、座布団やクッションを利用する方法は簡単です。座布団を二つ折りにして、腰の後ろ側に入れてみてください。これだけでも丸まった背中がスッと伸びるのを感じるはずです。可能なら、職場にもクッションを置いておくのもいいですね。わざわざ猫背矯正専用のシートを買うのが億劫でも、明日から簡単に始めることができます。
また、自宅にストレッチポールがあるなら、ぜひ猫背改善に役立てましょう。ストレッチポールは、ポールの上に寝転がるだけで、背中や肩甲骨の筋肉を柔らかくほぐしてくれるだけではなく、背骨の歪みを整えてくれます。毎日、最低1回寝転ぶ。これを習慣づけることで、猫背矯正の効果が期待できます。使い始めは違和感があるかもしれませんが、お風呂上がりなど身体が温まり柔らかくなっている時に、5分だけでよいので実行してみるとよいでしょう。
もう1つのおすすめは、紐を使う方法です。最近注目され始めているのでご存知の方も多いと思いますが、家庭にあるごく普通の紐をたすきがけにするだけという、簡単な方法です。丸まった背中や、前傾した肩が自然に元に戻るといわれています。紐を8の字にして、両腕を輪の中に通し、紐を首の後ろに回し、両肩に通すだけでOKです。腕が回しにくいほどきつくはせず、背中側はややたるむくらいに緩めに調節するとよいでしょう。猫背の改善だけではなく、頭痛、肩こり、冷え性、首のこりなどの軽減も期待できます。
姿勢が悪く、背中が丸まっているとなんとなく老けた印象になりがちです。背中は自分では見えにくいところなので、気になる場合は家族や友人に見てもらうのもいいですね。矯正グッズにはいろいろな種類がありますので、自分に合ったもの、継続して使いやすいものを選ぶとよいでしょう。ただ、猫背の改善にはある程度の期間を要します。すぐに目に見える効果が出なかったり、継続しないとすぐに元に戻ってしまったりするので、少なくとも3ヶ月は続けてみてください。スッと背筋の伸びた若々しい背中を目指して、今日から早速始めてみてはいかがですか?