腰痛だけにとどまらず、痛みや不調の原因は骨盤と背骨の歪みにあります。しかし、骨盤や背骨がゆがんでいるから痛い、骨盤や背骨が神経にあたって痛い、というわけではありません。実際にそういう人もいるかもしれませんが、「あなたは何度傾いているから腰が痛いのですよ。」なんて言われたことないですよね?ゆがみというのは重度のものもありますが、一般の方の見た目では判断できないくらいの微細なものなのです。
腰痛の多くは原因が不明な腰痛症といわれています。レントゲンをとっても異常は見つからず、他の検査も陰性だが腰痛である、そういうときに使う病名です。このように何も異常がないのに腰痛になる人もいれば、ヘルニアやすべり症を持っているのに全く痛みの出ない人もいます。
それはつまり、ゆがみだけでは症状は発生しないという事です。
症状が出るのは自然治癒力が低下した時なのです。
自然治癒力とは人間が持っている自分の能力を最大限に発揮するための力だと思ってください。風邪をひいたら休息を取ることでラクになりますよね?これは勝手にウィルスが死んでいくのではなくて自然治癒力がウィルスを倒すから体が回復してくるのです。また、切り傷や擦り傷なども同じように、自然治癒力が働いているために治っていきます。しかしこの自然治癒力の働きは背骨や骨盤がゆがんだ状態では非常に働きにくい環境にあります。そのために修復しなければならない疲労が蓄積してしまい、症状へと繋がっていくのです。
一番は、まず自然治癒力のしっかりと働ける環境を作っていくことにあります。自然治癒力の働きによって疲労や負担などが解消されていきます。決して骨盤や背骨をまっすぐにするから症状が解消されるのではありません。自然治癒力が働ける環境にするために背骨や骨盤の歪みを整えていくのです。